第一章の続き

控え室からそれは見えた。
敷地内に入った時はサボっているようにしか見えなかった守衛が射殺されている。
撃った奴の部下らしき者が、そいつを道路側から見えない死角に移動させ制服を剥いでいる。
そして、そいつはその制服を着用した。
なりすます気だ・・・。
咄嗟に俺はそう考えた。
映画での常道が目の前で実演されている。
夢のようで夢でない。
現実なのだ。
さらに遠目に見れば、先ほど通過した2台のトラックからこれまた完全武装の男たちが校舎に向かっているではないか。
「死ぬのか、俺・・・。」
そう考えているうちに、校舎から悲鳴と銃声が轟き始めた。