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浪人。
高校・大学受験において、合格をもらえず進学先が何一つ決まらかった学生を指す。
私は、浪人の仲間入りを果たした。
決して望んでの仲間入りではない。
今私は、浪人をした者にしか分からない精神的辛さを体感している。
現役で受かった者には分からない、浪人を経験した者にしか分からない精神的辛さ。
とても耐えきれそうにはない。
浪人を転換点と捉えるか汚点と捉えるかは人それぞれである。
私は、両方で捉えることができる。
が、汚点と捉える方が大きい。
これまでの虐めてきた連中との決別。これは転換点。
分家を統括する我が家にとっては拭うことのできない、まごうことのない汚点。
私は、分家を統括する本家の長男即ち次期当主としてこの世に生を受けた。
そんな私に要求されたのは、非の打ち所の無い学歴とそれに似つかわしい職であった。
しかし学歴に汚点が付いた今、家族からの視線は冷たい。
私に失望したのだ。
18年間、そのためだけに育てた私が失敗したのだ。
そして、本来私が進むはずだった道を妹が歩んでいる。
希望は妹に託された。
私は最早、生きる屍である。
こんな辛い思いをするのなら、早く死んでしまいたい。